〈隠れ居酒屋 とんとん拍子〉で親しみある豚肉料理を、いつでもおいしく!【番町】
番町にある、知る人ぞ知る豚肉料理専門店〈隠れ居酒屋 とんとん拍子〉。今日のお昼に、細部にまでこだわって作られたカツ定食を食べれば、午後からの仕事もうまくいくこと間違いなし!美味しいランチで、心もお腹も満たしませんか?
番町にある、知る人ぞ知る豚肉料理専門店〈隠れ居酒屋 とんとん拍子〉。今日のお昼に、細部にまでこだわって作られたカツ定食を食べれば、午後からの仕事もうまくいくこと間違いなし!美味しいランチで、心もお腹も満たしませんか?
表通り、ドトールコーヒーとモスバーガーの間の通りに入ること、徒歩数秒。明治安田生命八戸ビルの看板に隠れるようにひっそりと、めんこい子豚がこちらの様子を伺っている……。
看板の真下までくると、右手側にはきれいに手入れされている石畳が。その奥には、またしてもオレンジの暖簾の端にいるめんこい子豚が、今度は待ち構えるようにして出迎えてくれました。
このお店こそが、知る人ぞ知る豚肉料理専門店、〈隠れ居酒屋 とんとん拍子〉。
あれ、誰か……い、る……!?
店内は、まるでおばあちゃんの家に遊びに来たような安心感ある空間となっています!
お席はカウンターと個室が選べます。
ところどころにいる豚ちゃんたちが愛らしい。季節に合わせて装飾も変えるのだそう。
今回は、〈とんとん拍子〉の人気メニューだというこちらの3品を注文しました!
まずは、定食メニューより「ヒレカツ定食(約50g、3個)」1,500円。
一口かじると、外側の衣がサクゥと元気に鳴き声をあげ、やわらかなヒレ本体に到達すると、何のストレスもなく咀嚼できます。
こんなに厚いのに柔らかいヒレカツ、人生で初めて食べました。
ソースもついてくるのですが、まずは何もつけずに食べてもらいたい!
お肉にしっかりとした味付けが施されており、ヒレカツそのままで楽しめます。
実は夜の居酒屋メニューでも、串焼きの中で一番人気なのがヒレ!
〈とんとん拍子〉のアイドルと言っても過言ではないでしょう。
次は、本日のランチメニューより「ロースのトマトチーズ巻きカツ定食」990円。
チーズの濃厚さとトマトの爽やかな甘さが口の中でマッチして、カツなのにまったく重くない!
もちろんそのままでもおいしいのですが、ソースを絡めると塩気が加わって、これまた箸が進む進む!
このおいしげな断面を見てくれ!
実は、こちらのロース重ね巻きシリーズは全4種類。週ごとに変わるので、いつ来ても違う種類のロース巻きカツが楽しめます。
ちなみに、以前筆者が注文した時は、梅しそ巻きでした。
また、定食の魅力はメインのカツたちだけにとどまりません。それは、豊富な小鉢!
日によって小鉢の中身や品数は変化しますが、ボリューミーなカツを飽きさせないように、季節のものを取り入れるなど、工夫して作られているのだそう。
特に、お味噌汁は出汁から作っているので、味がしっかりしており、お客さんからも大人気です。
そして、どちらの写真にも、左上にしれっといた「豚の角煮」380円。
味の染み込んだ角煮が、口の中でほろりと溶けていくようです。
もちろん定食だけでもお腹いっぱいになるほどボリューミーなのですが、〈とんとん拍子〉の角煮は別腹。皆さんもぜひ、トッピングしてみてください!
〈とんとん拍子〉のランチメニューは、八戸産の豚〈美保野ポーク〉を100%使用しています。美保野ポークの特徴は、クセがなくシンプルな味わい。料理人としては工夫のしがいがあるのだとか!
そういった経緯から、ランチのロース重ね巻きシリーズだけではなく、夜のメニューでも丁寧な仕込みをし、串焼きや創作料理といったひと手間加えた料理を提供しているです。
特にランチでは、一番おいしい状態でお客様に提供すべく、注文を受けてから筋切りなどを行うので、どうしても時間がかかってしまいます。
「作るのが遅くてごめんなさい」と、店主の横尾さんは申し訳なさそうにお話しされていましたが、ここで筆者父の幼少からの教えを皆さんにもシェアしたいと思います。
「おいしいものは後から来るんだよ」
夜のメニューはカウンターの壁にも掲げられています。
あまりにもおいしいカツ定食たちに、これは何か秘密があるに違いないと意気込んだ筆者。
「どんなこだわりがあって作られているんですか?」と聞いてみると、あっさりとした答えが返ってきました。
「普通だよ、普通」
普通? 普通に作ってこんなにおいしくはならないですよね!?
「本当に何にもやってないです。普通に作ったのが一番おいしかったってことです」
これぞ価値観の問題、千差万別の「普通」である。
「この道に進む者ならば、誰もが自分の店を持つことを目指す」と語った店主の横尾憲宏(よこお のりひろ)さん。
横尾さんがお店を開業するにあたり、大切にしていたコンセプトがありました。
それは、「庶民派の居酒屋」。
具体的には、「親しみある料理を、いつでも安く、おいしく食べることができること」。
それは、〈とんとん拍子〉が豚肉料理専門店になった理由にも繋がっています。
この豚ちゃんは横尾さんの手描きマーク。ピースしているようで、そのゆるさが愛しい。
青森県の食べ物の消費率は、インスタントラーメンや焼き鳥が高いのだそう。
元来居酒屋をやりたかったという横尾さんは、ライバルの多い焼き鳥=鶏肉料理を避け、酒と合わせにくく、比較的高単価になってしまう牛肉料理を避け、残った豚肉料理を選んだのだとか。
豚肉料理なら比較的安価に、かつ家庭料理でも親しまれている料理を提供できる! ということで、豚肉料理専門店としての〈とんとん拍子〉がオープンしました。
「ちょっと不純で消極的な選び方だったかも」と控えめに語る横尾さんですが、なんて戦略的な決め方! まさしくブルーオーシャンを狙った開業だったわけですね。すごい。
店名も、豚肉料理だから、〈とんとん拍子〉。覚えやすくて親しみ深い名前ですよね。
店長の横尾さん。
〈とんとん拍子〉では、昼も夜も、どっちも来ても楽しんでもらえるよう、昼はトンカツ、夜は串焼きと、昼と夜で食べられるものを変えています。
昼夜問わず、テイクアウトやお弁当の注文も行っているので、職場のランチに、晩酌のお供に、“おうちでとんとん拍子”もいかがでしょうか?
居酒屋の面白さはお客さんとの会話だという横尾さん。
現在は新型コロナウイルス感染症対策のために、アクリル板を設置していたり、マスクをしたりしているので、お客さんが混み合う時は、声が聞き取りづらく、以前よりもコミュニケーションが取りづらくなっています。
しかし、SNS上では、離れていてもお客さんとやりとりができる。
来てくれたお客さんともやりとりができるのが楽しいと笑顔を見せてくれました。
2020年4月からTwitterを利用し始めたそうなのですが、こまめな情報発信の賜物か、「Twitterを見て来ました!」という新規のお客さんも多いのだそう。Twitterでは、ランチメニューの更新情報なども定期的に発信されており、お得な情報も盛りだくさんです!
まだチェックされていない方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
店固有の駐車場がないため、独自の駐車場料金相当分の割引を行っています。詳しくは店頭で!
いくつかの飲食店を経験してきたという横尾さん。
穏やかにお話しされることのひとつひとつがお客さん目線に立っており、横尾さんのお人柄がにじみ出ているようでした。
また、働くなかで、肉の捌き方を学び、豚肉料理の工夫の仕方を学び、今までの経験すべてが〈とんとん拍子〉の料理に生かされているのだそう。
親しみある料理を、いつでも安く、おいしく食べてもらいたい。
そんな料理人としての思いが、細部にまで込められたカツ定食でお腹も胸も満たされたところで、お店を後にします。
午後の仕事も、とんとん拍子に進みそうです。