テナント退去からの再起。〈のすけ〉の激辛ラーメンで胃からポカポカに。【番町】

2022年8月、〈カネイリ 番町店〉の向かいに移転オープンした〈らーめんふぁくとりーのすけ〉。二度の移転を余儀なくされながらも、市民に愛され続ける〈のすけ〉のラーメンの魅力に迫ります。

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wakame

八戸生まれ八戸育ち、現住も八戸。お酒をこよなく愛する酒場の住人。ほかにも本と映画と音楽が好き。休日はお酒を飲みながら映画を観るか本を読むかのほぼ2択。たまーに愛車でドライブも。行き先を決めず気の向くまま走るのが好き。

『これからの映画文化を盛り上げる会@青森』メンバーとしても活動中。

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〈のすけ〉がまちに帰ってきた!

2022年4月の八戸の重大トピックスといえば、〈三春屋〉の閉店。その5階の“顔”ともいうべき存在だったのが〈らーめんふぁくとりーのすけ〉です。

実は、同店が移転を経験するのは二度めのこと。2010年11月に湊地区で開業しましたが、東日本大震災の津波によって被災し、2011年6月に〈三春屋〉に移転。10年以上にわたり営業するものの、先の〈三春屋〉閉店により、テナントからの退去を迫られます。

開業時から続いていたブログ『らーめんふぁくとりーのすけブログ的なこと』にもそのことが綴られており、〈三春屋〉退去から移転までの経緯も知ることができます。移転先はどこになるのか!? というのは八戸市民の関心の的でした。

2022年7月、現在の店舗への移転が発表され、8月26日、待望のオープンを迎えました。

移転後すぐの頃は、行列でなかなか入れないこともめずらしくありませんでしたが、現在は少し落ち着いてきた様子。それではさっそく入ってみましょう。

メニューのオス・メスの違いは味玉!

入店したらまず、券売機で食券を購入します。
どれもおいしそうで迷いますね……今回は辛いもの好きにはたまらない「からのすけ(メス)」と、一番人気の「みそのすけ(メス)」を注文。

食券を購入し、席の案内を待っている間、店内を見渡すとなにやら見覚えのあるものが……

こ、これは……‼︎ 以前の店舗にあった看板! この灯りをまた見ることができるなんて感激です!

 

激辛好きも大満足の攻撃的なラーメン「からのすけ」!

『のすけ通信』。ブログでも読むことができます。

席に案内され、おなじみの『のすけ通信』を読んでラーメンがくるのを待っていると……

きました! 「からのすけ(メス)」と「みそのすけ(メス)」。

辛党の方にぜひチャレンジしていただきたいのが、「からのすけ(メス)」(930円)。

辛さのレベルは辛い順に、レギュラー>半辛>ちょび辛の3段階。

い、色がすごい…… 人生で見たことがないくらい真っ赤……。

意を決してスープから。おや? 見た目ほど辛くな…… か、辛い! 辛ーーーーーい‼︎ そして痛い……! あまりの辛さに水を一気飲みしました……。

以前は麺に唐辛子を練り込んだ、「からのすけZ」もあったそう。

これは麺を啜ったら確実にむせる。だがしかし! ラーメン好きとして麺を啜らないわけにはいかないのです‼︎

辛い! うまい! でも辛い‼︎ 合間に食べる味玉がオアシス……。
汗をかきながら食べ進めるラーメン、最高ですね‼︎ 攻撃的なくらいの辛さなので、激辛好きでも満足すること間違いなし。

続いてご紹介するのは一番人気の「みそのすけ(メス)」(930円)。

こちらもスープをひとくち。

う、うまい‼︎ みそのしょっぱさのなかに豚骨・鶏ガラの甘みが絶妙なバランスで同居しています!

もちもちの太麺は噛めば噛むほど甘く、スープがよく絡まり、啜るたびに口いっぱいに幸せが広がります。味玉もスープとの相性抜群。トロッとした濃厚な黄身にスープが染み込み、みその風味をさらに引き立たせます。

最初のひとくちから最後のひとくちまでずっとおいしくて、幸せホルモンの分泌が止まりません。みそ×太麺×味玉=おいしいの大三角形。この組み合わせ、地上最強なのでは……?

今回は2品のご紹介でしたが、ほかにもおいしいラーメンやつけ麺、ご飯ものもあるので〈らーめんふぁくとりーのすけ〉へ足を運んで召し上がってみてください!

取材後、私の脳内は明日はなに食べに行こうかな〜。塩? つけ麺? 中華?
と、毎日ラーメンのことを考えていました。それくらい! おいしいラーメンなんです‼︎

 

打った麺は3日寝かせる!? 〈のすけ〉のこだわりの数々。

ランチ時ともなれば行列のできる人気ラーメン店の代表を務めているのは、木村靖昭(きむら・やすあき)さん。

毎日ラーメンを食べたい! と、ラーメン好きが高じて36歳の時に一念発起しトラック運転手からラーメンの道へ。〈のすけ〉を開く前は4年ほどフランチャイズのラーメン店を経営していましたが、「自分のラーメンを作りたい」と独立。弟子入りなどはせず、製麺からスープ作りまで独学でラーメンの開発をしたそうです。

木村さんのこだわりは、「麺の材料は小麦粉、塩、水が基本。お客様の身体を作るものだから、自分がわからないもの、説明できないものは入れない」こと。かん水や各テーブルに置いてある調味料など、どうしても必要なもの以外は保存料無添加を心がけているそう。

ほかにも、打った麺は3日寝かせる、メインで使う太麺は卵アレルギーの方のために卵を使用しない、もちもち感を出すためにうどん粉を使用するなど多岐に渡ります。

13年前に独立してから市民に愛されるラーメンを作り続けている木村さん。

「今でも自分がやっているラーメンの作り方が正しいのかわからない。だけど、“おいしいラーメン”を作る、それが正しいと思って今まで続けてきた」と語ります。

「なに食べようかな〜」「どれもおいしそうで悩む」「いただきます」「おいしいね」「ごちそうさまでした」と、みんな笑顔で〈のすけ〉にきたお客さんは笑顔で帰っていきます。
それはきっと木村さんが信じ、続けてきたおいしいラーメンを作るという真摯な気持ちが伝わっているからなのでしょう。

愛がギュッと詰まったラーメンを食べて身も心もハッピーに。
“笑う門には福来たる” 午後も笑顔で頑張るぞー‼︎

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