世界からの素敵なモノであふれてる!〈Nijiya〉でお気に入りに巡り合う楽しみを。【柏崎】
コロナ禍の中にある今。海外旅行は難しくても、ここ八戸で世界旅行気分が楽しめるお店があります。扉を開ければ、脳内に流れだすJUJUの『Remember(The Good Times)』(木曜夜の某紀行番組テーマソング!)。国も地域も越えて集まった素敵なモノたちのストーリーに触れてみて。
コロナ禍の中にある今。海外旅行は難しくても、ここ八戸で世界旅行気分が楽しめるお店があります。扉を開ければ、脳内に流れだすJUJUの『Remember(The Good Times)』(木曜夜の某紀行番組テーマソング!)。国も地域も越えて集まった素敵なモノたちのストーリーに触れてみて。
お隣の「八戸クリニック街かどミュージアム」が目印。上階は進学塾。
中心街のメインストリート、国道340号線を東(国道45号方面)へ。ショップよりもホテルやオフィスが多い地区で、〈Nijiya〉は少し探しづらい。その分、見つけたときのワクワク感ときたら。ネットショッピングも好きだけれど、自分の足でショップという名の非日常空間に踏み出す高揚感もやっぱり良い! と再確認する瞬間です。さあ、入りましょう!
こちらが異世界への入り口。針葉樹の部材に豚皮を張ったメキシコのエキパレスチェアは使うほどに表面が滑らかに。トルコのキリムクッションは4,500円~。
〈Nijiya〉は1996年にオープンし、今年で25周年。何度か移転しながら、ずっと八戸市中心街にあり続けています。昔からの常連客の中には、親子で来店する人もいるとか。
店内には所狭しと並んだモノたち。とにかく面積に比して情報量が多い! 小さいものではスプーン1本、グラス1個から、大きいものではラグ、店の什器かな?と思うような自然さで置かれたソファやハンガーラックにも、実はプライスがついていたりします。いい意味で、商品が商品然としていない(笑)。オシャレな友人の家に遊びに来たような親しみやすさがあります。
アイテムはインドの綿衣料・布もの・雑貨、中近東のキリム・民具、東南アジアの品々や、中南米、アフリカのもの、そしてアパレルは、世界的なリネン産地であるヨーロッパリネンを使ったものや、丁寧な作りのメイドインジャパン製品、パンプスはイタリアから、エスパドリーユは本場スペインから……と多国籍。
手仕事の味わいと、国内外の歴史と文化の香りをまとったアイテムたちが、これまた味わいのある家具に収まっているのを眺めるだけでも楽しめます。
ジャンルの違うモノがちりばめられていてもどこかしら統一感があるのは、オーナー、清川さんのセレクトの賜物。
コンフォート&リラックスをテーマに身体にやさしい天然素材の服作りを続けるカジュアルウェアブランド〈SOIL〉のアイテム。軽くサラリとしたコットンの着心地、明るい色合いが春夏にぴったり。
基本的に「国も地域も関係ないし、古い、新しいも関係なく仕入れている」とはいえ、たとえば洋服なら「素材はコットンならなるべく農薬を使っていない畑で穫れたオーガニック」のように上質な素材、自然な風合いにこだわっています。店内の一隅で取り扱う古着も基準は同じ。
〈SOIL〉のハイクラスライン〈maison de soil〉のアイテムには、熟練の職人の手仕事や素材の良さが感じられるアイテムが揃う。
スペインはムルシア地方のコットンやリサイクル繊維で織られたラグJARAPA(ハラパ)。Sサイズ(40×60cm/1,500円)、ロングサイズ(40×170cm/3,000円)、Lサイズ(70×130cm/4,800円)。
そして雑貨やインテリアは、庶民が日々使うために作り、各地の地域性が色濃く反映されている民芸品が中心です。
たとえば中近東の遊牧民に伝わるトルコの「キリム」やイランの「ギャッベ」などのラグ類はすべて手織り。織物の上からさらに刺繍を施しているものなどもあり、触ってみると素人の筆者にさえ技術の高さはもちろん、言い知れないパワーが感じられます……!
筆者もアフリカのグラス(850円)を購入。素朴なぽってりとしたフォルムがカワイイ。使い方次第で食器にも花器にも。
肉厚なフォルムにぬくもりを感じるルーマニアの器(1,200円~)。
小物からインテリア家具まで揃うので、新居を構える人や開店準備中の人にも重宝されている〈Nijiya〉。この日出会った20代の大橋さんも、来月(2021年5月)、市内にヘアサロンをオープン予定でした。
神奈川県からUターンしたばかりの彼女はヴィンテージ家具や古着が好きで、散歩の途中で見つけた〈Nijiya〉に一目ぼれ。サロンのインテリアを揃えるために店に立ち寄るようになり、今では清川さんに商品に関する話を聞くのも楽しみなのだそうです。
たとえば大橋さんが試着していたチュニックはアナトリアの嫁入り衣装だったといい、100年以上前から変わらないスタイル。手仕事によるヴィンテージです。
こんな風に、清川さんが語る一つ一つのモノの物語には国も時間も越えた人々の息遣いが感じられ、聞いているとたしかに何時間でも居られそう! だから〈Nijiya〉には、なるべく時間があるときに行くのをおすすめします(笑)。それから、商品について興味を持ったり不思議に思ったら、皆さんも気軽に質問してみてくださいね。
おしゃれに感染予防。布マスク(2,200円)と、衣類の色移りや縮みを防ぎ人と環境にやさしい洗濯用洗剤(4,400円)。どちらも上質なリネン使いにこだわる日本のアパレルブランド〈Vlas Blomme(ヴラスブラム)〉のもの。
古くなったサリーやハギレなどにステッチを施したラリーキルトは、中央アジアで受け継がれてきた伝統工芸品。ラリーキルトの小物入れ(1,800円)。コースター(500円)もあり。
それから、〈Nijiya〉に行ったらぜひしていただきたいことがもう一つ。
それは、一つ一つのモノに触ること。触れたときの直感的な感覚は、モノがこの先の暮らしの相棒になってくれそうかの道しるべになりますし、“触る”を繰り返すことで、モノに対する感覚が研ぎ澄まされていく気がします。その意味で〈Nijiya〉は、モノとの付き合い方を教えてくれる場所でもあるのかもしれません。
こだわりの日本製デニムブランド〈caqu(サキュウ)〉が手がけるメイドイン東北デニムも。
聞いて、喋って、触って。選ぶ時間を楽しみながら、お気に入りの一品を見つけてみてくださいね。
(文中の価格はすべて税抜です)