
米粉のチュロスで地元のお米の魅力を発信! 八食センター内〈KOME KOME CHURROS(米米チュロス)〉【河原木】
八戸市民に限らず、観光客も多く訪れる八食センター。その南広場(1階)近くの一角に、黄色い内装で統一されたポップなお店が目に入ります。ここは全国的にも珍しい、米粉チュロスの専門店です。小麦粉で作られるチュロスに劣らない、ザクッとモチッと食感が、「これが米粉なの?」と感じさせてくれること間違いなしのメニューに注目。新商品情報も紹介します!
八戸市民に限らず、観光客も多く訪れる八食センター。その南広場(1階)近くの一角に、黄色い内装で統一されたポップなお店が目に入ります。ここは全国的にも珍しい、米粉チュロスの専門店です。小麦粉で作られるチュロスに劣らない、ザクッとモチッと食感が、「これが米粉なの?」と感じさせてくれること間違いなしのメニューに注目。新商品情報も紹介します!
青森県八戸市在住。2024年1月より他県から移住し、すでに八戸の魅力の虜に。
ナチュラルな食、そしてスポーツ観戦への関心が高く、八戸の食やスポーツと出合う場に積極的に赴く日々。
2023年に八戸市鍛冶町でオープンし、翌2024年に八食センターへ移転した〈KOME KOME CHURROS〉。地の利もあり、観光客や常連客など、世代を問わずに米粉チュロスを楽しむ人の姿が見受けられます。
八食センター内の黄色い看板が目印。
黄色で統一された明るい店内。
同店のこだわりは、チュロスをできたてで提供すること。注文を受けてから米油で揚げ、すぐにシュガー付けをしています。
揚げたてのチュロス。こんがりとした色がたまらない。
オーナーの沼田和也さんは、店内に子どもにも楽しんでもらえるような工夫を散りばめたといいます。
「八食センターは子連れのファミリーも多く来店される場所。当店は注文を受けてからお渡しまでに5分ほど時間をいただくので、子どもたちの待ち時間が少しでも楽しくなるように工夫しています。チュロスのシュガー付けを見ることができるようにしたり、子どもにもわかりやすい装飾を心がけているので、気軽にお子さまと一緒に来店いただきたいです」
各フレーバーのシュガーが並ぶ。子どもも見える高さなのが嬉しい。
子どもにも分かりやすい商品ウィンドウ。
チュロスといえば、映画館やテーマパークの定番スナックですが、青森県内ではチュロスを販売しているお店は多くありません。「米粉チュロスの専門店」としてニッチな分野でお店を始められた理由はなぜでしょうか。
「妻の実家は青森県内で米づくりもされている農家さんなんです。今の事業を始める前は、お米ではなく野菜をメインに事業を進めていたのですが、当時は『どうしたらお米を魅力的に伝えられるか』という課題を耳にすることが多いタイミングでした。
これからの発信方法を考えたときに、お米をそのまま販売するだけではなく、加工して商品化することはできないかと考えたんです。『何かエッジの効いた商品を販売できないか』と妻と話し合いを重ねるなかで米粉チュロスの案が挙がり、挑戦してみることに。その後、試作を重ねてようやく納得のいくレシピが完成し、米粉チュロス専門店としてオープンしました」
最近では、米不足や価格高騰の話題でなにかと注目される機会が多いお米。この数年間の米事情の変動にも驚かされます。
こだわりの米粉(基本は青森県産を使用していますが、時期によっては他県の国産米を使用している場合もあります)。
「お米に限らずですが、農業は自然相手の職業のため常に安定した供給を確保できるとは限りません。変動を繰り返す食材だからこそ、お米をそのまま売る以外の、違う切り口も必要だと考えました」
農家の高齢化が進み、なかなか新しいアイデアは生まれにくいもの。さまざまな課題と向き合いながら、沼田さんはお米の新しい表現方法を考え、「米粉チュロス」に繋がっていきました。
〈KOME KOME CHURROS〉は観光客が多く訪れる八食センター内にありますが、お客さんの多くは常連さんなのだといいます。
「小麦・卵・ナッツなどのアレルギーを持っている方や、グルテンフリーを生活に取り入れている方にも繰り返し召し上がっていただいているようです」
さまざまな理由で食に制限がある人でも「おいしく、甘いものを食べたい!」という欲望はきっとあるはず。そんな方の期待にも応えられるような商品づくりで、食の選択肢を提供しています。
老若男女問わずリピーターの多い、自慢の米粉チュロス。
「米粉チュロス」各フレーバー 350円。
全種類を食べたい人におすすめ(平日限定)
「ミニチュロス詰め合わせ」850円。
ポイントは、国産の米粉に牛乳やバター、てんさい糖を練り込んでいるシンプルな生地を使用し、それを注文後に米油で揚げていること。これらの工程は、多くの人に安心して喜んでほしいという沼田さんの想いが込められています。
「オープン当時のメニューはオリジナル・チョコ・シナモン・いちご・青色の5種類でしたが、お客さんの声をヒントに少しずつメニューを入れ替えているんです。『こういうフレーバーを食べてみたい』『甘くないチュロスも食べたい』『全フレーバーを食べたい!』などさまざまな意見が現メニューに反映されています」
そして、先月(2025年2月)、注目の新商品が。
米粉で作られたティラミスをトッピングした「チュロスとティラミス」が登場です!
店主も大絶賛の米粉ティラミス。 半年くらいかかってやっとできた一品。
「チュロスとティラミス」650円(1日20食限定)。
新商品を含めた、全メニュー表はこちら。
メニュー表(2025年2月時点)。
ドリンクのおすすめはこだわりのストレートジュース!
(左)「にんじんジュース」350円。(右)「りんごジュース」350円。
インタビューを通して、沼田さんの豊富な知識や発想力、さらに人との繋がりを大切にする意識がお店作りの背景にあることを知ることができました。「青森県の人に地元のお米の魅力をもっと知ってほしい」という大きな目的はぶらさず、それを伝える手段を八戸を拠点に模索し続けたいと最後に話してくれました。
今後は発信の場を増やすためにも青森県内を中心にイベント出展にも力を入れていきたいといいます。
おいしい米粉チュロスを通して、多くの人に“お米の可能性”も感じてもらえると嬉しいです。