本格チーズ×南部せんべいが絶品! 八戸で話題のチーズ専門店〈CHEESE DAY〉に行ってみた【三日町】
八戸初のチーズ専門店として2017年にオープンした〈CHEESE DAY〉。中心街にある〈八戸ポータルミュージアム はっち〉にお店を構え、チーズを気軽に楽しめる場として親しまれています。世界的な熟成士による本格チーズと八戸の産物を組み合わせた“究極の看板メニュー”とは?
八戸初のチーズ専門店として2017年にオープンした〈CHEESE DAY〉。中心街にある〈八戸ポータルミュージアム はっち〉にお店を構え、チーズを気軽に楽しめる場として親しまれています。世界的な熟成士による本格チーズと八戸の産物を組み合わせた“究極の看板メニュー”とは?
青森県八戸市在住。スポーツ観戦とナチュラルな食が好き。八戸の食やスポーツと出合う場に積極的に赴く日々。

〈八戸ポータルミュージアム はっち〉2階、八戸の文化や風土を知ることができるフロアの一角に、ガラス張りの開放的な空間があります。正面には〈CHEESE DAY〉の大きな青いのぼり旗が。ここは、チーズのある日常を叶えてくれる、八戸では珍しいチーズの専門店です。

店内のショーケースには、フランスをはじめとする世界のチーズ、さらに日本のチーズも多数揃っています。どれをとっても店主が自信を持って提供する高品質なものばかり。
なかには、フランスの熟成士エルベ・モンス氏(国家最高職人章「MOF」保持者)が手掛けた、現地の三ツ星レストランでも採用されるような熟成チーズも並んでいます。

今回、お話を伺ったのは八戸出身の店主、早狩昌幸さん。予備校から上京し、東京の大手飲料会社に入社。物流や資材調達、マーケティング等幅広い業務に18年間携わった後、2009年に八戸に帰郷されました。
「八戸に戻り、しばらくしてから、地元の水産加工会社で新商品の開発に携わっていました。そのかたわら、起業を模索するなかで、知人を介しフランスの熟成チーズに出合います。その縁からチーズを販売してみたところ、この地での需要を確信し、チーズ専門店をスタートしました」

チーズの空箱を使った柱がおしゃれ。
チーズや八戸の話題はもちろん、自らの経験や思いについてもたくさんお話いただきました。
「ここから新しい食文化を生み出したいなと。お店を単なる物販の場ではなく、食文化や人間関係を生み出す“ラボ”や “交差点”のようにしたいんです」
早狩さんが考える「新しい食文化」とは、単にヨーロッパの食習慣をそのまま持ち込むのではなく、八戸の産物・地元の人とヨーロッパの伝統的なチーズを掛け合わせ、日常のなかで新しい価値を生み出すことだそう。
「例えば、南部せんべいとチーズの組み合わせもそのひとつです」

「これは、日本最古の南部せんべい店と一緒につくった、チーズのためのせんべいです。塩分を控えることで、クラッカーのような軽い食感になるんですよ」
地元の人が 「南部せんべいってやっぱりおいしい‼︎」と、八戸の文化を再発見するきっかけになれば嬉しいと思いを語ります。
私も「チーズの盛り合わせ(3種)」を注文し、南部せんべいとチーズの組み合わせを初めて体験してみました。

さくっと軽い食感の南部せんべいと、ずっしり濃厚な本格チーズとの相性が魅力的すぎる組み合わせ。これは、ハマる!

チーズの盛り合わせ(3種)550円。
※チーズの種類は日によって変わります。
私はコーヒーに合うチーズの盛り合わせをテイクアウトして、お家でおいしくいただきました。
・右上:コンテ(ハードタイプ)→フランスで最も生産量が多い代表的なナチュラルチーズ。コーヒーの温かさでコンテの脂分が溶け、ナッツのようなコクが引きたちます。
・左上:フルム・ダンベール(ブルータイプ)→「ブルーチーズ嫌いでも食べられる」といわれるほど、クリーミーでバターのような口どけとミルキーなコクが特徴。コーヒーの温かさで少し溶ける様子は「塩っぽいラテ」のような感覚で楽しめます。
・左下:イエトオスト(ブラウンチーズ)→ノルウェーの国民食で、お店で一番人気のチーズ。ホエー(乳清)を煮詰めて作られており、塩キャラメルのような甘みと風味に驚きました。
・右下:チーズにあうお煎餅→サクッと軽く、塩分控えめにつくられています。
チーズの盛り合わせは、一緒に注文した飲み物(白ワイン、赤ワイン、ビール、コーヒー、紅茶など)と相性の良い3種類のチーズをセレクトしてもらえます。
その日によって盛り合わせの内容が変わるので、どのチーズを食べられるかは注文してからのお楽しみ。
早狩さんが、「一流同士の掛け合わせ」と自負する、究極の看板メニューです。
シンプル・イズ・ベストを追求し、余計なものは入れずに仕上げた贅沢な一品。

「バネットサンド」680円。サンドイッチの土台となるのは、八戸市のパン屋さん〈Boulangerie Taka〉のバケット。「このパンはバネットサンドには欠かせません」と早狩さんも絶賛。※バネットサンドのヨコに添えてあるチーズは別売です。
具材は厳選された最高級の食材たち。フランスを代表する白カビタイプの熟成チーズ「ブリ・ド・モー」、南フランス・バスク地方のブランド「ピエール・オテイザ」の生ハム、引き締め役の粒マスタード……。
まさに、どの食材をとっても一流!
この組み合わせを、八戸で堪能できるのは嬉しいですね。
土・日・祝日は午前中に売り切れてしまうことも。水・木・金曜日が狙い目です。

他にも、八戸らしさが詰まったスイーツやドリンクも揃っています。どれも早狩さんこだわりのセレクト商品。
実は早狩さん、震災後に「地元の人が地元の魚を愛し、誇りに思えるまちにしたい」という願いが詰まった『八戸ブイヤベースフェスタ』の立ち上げメンバーでもあります。ブイヤベースというフランス料理のエッセンスを借りて、八戸の魚の魅力を再編集するこの活動は、立ち上げ当初から今年に至るまで、街のサステナブルな文化として定着しています。
『八戸ブイヤベースフェスタ』の詳しいお話はこちらから
→八戸の冬の風物詩、『八戸ブイヤベースフェスタ』の誕生秘話! 主催者が語る15年の歩みと思い
『八戸ブイヤベースフェスタ』も、〈CHEESE DAY〉も、その根底にある想いは変わらないといいます。
「世界一流のチーズという海外の文化を介することで、南部せんべいや地元のパンといった八戸の産物の価値をあらためて輝かせることができます」
ご自身が大切にしているという「地元の魅力の再発見と誇りを醸成する」姿勢を、日々の活動を通じて体現されていました。
「今後は音楽や他店と連携した、小規模でも独自性のあるイベントも増やしていきたい」と早狩さんは未来を見据えます。

市民・観光客、老若男女に関わらず、八戸を訪れる多くの人と八戸の新しい文化の交流地点として、この開放的な空間で在り続けてほしいと感じました。進化し続ける〈CHEESE DAY〉の挑戦を、これからも応援していきたいと思います。