『バナナマンのせっかくグルメ!!』に登場した唐揚げも。〈おはな〉の忘年会は「店主のきまぐれコース」で決まり!【十三日町】
地元の人のおすすめグルメを紹介する、全国放送のテレビ番組にも取り上げられた〈串と季節の料理 おはな〉。ランチでも人気の同店ですが、今回は忘年会におすすめのお料理を紹介していきます!
地元の人のおすすめグルメを紹介する、全国放送のテレビ番組にも取り上げられた〈串と季節の料理 おはな〉。ランチでも人気の同店ですが、今回は忘年会におすすめのお料理を紹介していきます!
十三日町の道路を挟み、旧〈三春屋〉向かい。夕暮れ時も早まり、まだ17時だというのに薄暗く、肌寒くなった中心街にぽつりと光を灯すのは、〈串と季節の料理 おはな〉。2022年5月には、TBS系『バナナマンのせっかくグルメ!!』でも取り上げられ、市民から注目の集まるお店です。
2005年に中心街で開業した〈おはな〉は、2013年頃に現在の店舗に移転。竹中亨考(たけなか ゆきたか)さんがオーナーを務めています。
こ、これは例の番組のステッカー……! 入り口の自動ドアにありますので、ぜひ見つけてみてくださいね。
席は、カウンターと、4〜35名まで入れるお部屋があります。
カウンターからは厨房の様子を見ることができます。ちなみに、カウンターは靴を脱いで上がるタイプですので、お気をつけください。
テーブル席は、椅子と掘りごたつの2種類。おひとりでも、団体でも、どんな人でも楽しめるようになっています。
〈おはな〉のこだわりは、地産地消。そして「ちょっとしたひと手間」なのだそう。
例えば、醤油。仕入れてきた醤油をそのまま使うのではなく、そこにひと手間加え、刺身用や煮物用など、用途に応じて使い分けているのです。
そのひと手間は企業秘密。お客さんに聞かれれば、レシピ自体は教えるものの、ひと手間については内緒にしているのだそう。そりゃそうだ! 素材をそのまま使うのではなく、ちょっとひと手間加えることで、〈おはな〉でしか食べられない味を実現しているのですね。
「見えないところにもこだわりがあるんです」と語る竹中さん。「神は細部に宿る」とは、まさに〈おはな〉の料理のことなのかも!
そんなこだわりある〈おはな〉の料理のなかでも、今回は忘年会にぴったりな「店主のきまぐれコース」(6,000円)を紹介します。
こちらのコースでは、前菜、お刺身、鍋、焼きもの、揚げもの、酢のもの、食事、デザートの全8品と2時間の飲み放題がついています。ちなみに、料理のみの場合は4,500円。
コースメニューも固定ではなく、お客さんの雰囲気に合わせて変えたり、リクエストがあれば聞いたりします。おひとりさまでも、予約なしの飛び込みでも大丈夫! ですが、年末の忘年会シーズンは混み合うため、席が用意できないことも。早めの予約がおすすめです。
こちらのコースから、お刺身、揚げもの、お食事の3品を紹介していきます。
まずはお刺身。今回のお刺身は、「ひらめの昆布締め」(左)と、「まぐろとしめさば」(右)。
地元の魚の旨みがぎゅっと凝縮されているのはもちろんなのですが、なにより厚い! こんなに厚みのある刺身が出てくるお店は、なかなかないのでは?
また、「ひらめの昆布締め」は絶妙な塩加減で、醤油なしでも楽しめます。日本酒とともにいただきたい一品です。
続いては、揚げもの。〈おはな〉の揚げものといったら、“アレ”でしょう!
そう、「唐揚げ」! あまじょっぱい味わいが独特で、外はパリパリ、中は柔らかく、かつてこんなにもうまい唐揚げと出合ったことがあっただろうか、いやない。うまい油を、うまい酒で流し込みたいッ!!
しかし、注目すべきはその大きさです。
でかいな〜〜〜!
〈おはな〉の箸は、箸先が細めで、刺身や小さい料理は非常にとりやすくなっています。ですが、突然のビッグサイズ唐揚げに、スタッフの箸上げもひと苦労(笑)。
それぐらい大きく、中身がぎゅっと詰まった唐揚げでした。
『せっかくグルメ』で訪れたバナナマンの日村さんの色紙が店内に飾られています。取材当日は15時頃に電話が鳴り、急いで準備をしたのだそう。「ほんと、テレビの通りです!」と笑う竹中さん。八戸のおいしい店が、全国に広まって嬉しい限りです!
3品目は食事メニュー。
こちらは「ポルチーニ茸のチーズリゾット」。コース終盤に出てくる一品です。
リゾットというと、少しの量でもお腹にたまりやすく、なおかつチーズリゾットとなると、重たそうなイメージがあります。コースの終盤でチーズリゾットなんて、食べられるのかしら……? と不安に思う方も多いのではないでしょうか?
心配ご無用! こちらのチーズリゾットなら食べられます‼︎
煮崩れしておらず、むしろ、「必要な要素だけがぎゅっと詰まっています!」とでも言いたげに輝く、一粒一粒の米たち。チーズリゾットなのに、さらっとしていて重くなく、チーズの塩加減とポルチーニ茸からしみ出た出汁が、いい味を出してくれています。お酒と共に味わいたい!
これなら、コース終盤で出てきてもさらりと食べ切ることができそうです。
今回は3品の紹介でしたが、残り5品はぜひ、〈おはな〉へ足を運んで召し上がってみてください!
〈おはな〉の店名の由来となっているのは、ハワイ語の「OHANA」。広く「家族・仲間・絆」を意味します。
ディズニー作品が好きだという竹中さん。ある日、映画『リロ&スティッチ』を見て、「OHANA」という言葉に出合いました。もともと、家族みんなで食卓を囲むような、温かな雰囲気を提供したいという思いがあり、店名にぴったりだと考えたのだそう。
ご年配の方にも浸透しやすいよう、ひらがなで〈おはな〉と名付けました。
確かに、店内は照明の明るさがちょうどよく、木製のテーブルや壁が落ち着く雰囲気。竹中さんが考えるコンセプトにぴったりの内装で、〈おはな〉での食事をともに囲めば、じっくり仲を深められそうです。
ファッションビル〈チーノはちのへ〉や〈三春屋〉の閉店など、昨今の中心街の暗いニュースを受け、竹中さんはこのように語ってくれました。
「中心街あっての八戸だから、なんとか活性化していきたいけどね。ひとりじゃ何もできないから、みんなで手をとり合って頑張りたい」
例えば、『B-1グランプリ』のように、『地域の唐揚げグランプリ』を開いてみたいとのこと。その際に、岩手県の方まで近隣市町村を巻き込むことで、多くの人を中心街に呼び寄せることができるのではないかと考えているそうです。
しかしながら、飲食店経営とは常に忙しいもの。タイミングが合わず、なかなかひとつになりきれない部分があるのも事実です。
大きなイベントを実施するにも、まちを盛り上げていくにも、ひとりの力だけでは大きな成果は残せません。私たち『はちまち』も、関わってくださる多くのみなさんのご協力あって成り立っています。
ひとりだけではなく、また、個人店の力のみならず、商工会や八戸市も巻き込んで、一体となっていくことが重要なのかもしれません。今こそ中心街には、“OHANA”の精神が求められているのかもしれないですね。