八戸の漁港で長年愛される黄色い外観のお店〈漁港ストア〉。【新湊】

八戸市民の毎週日曜朝のお楽しみ、〈館鼻岸壁朝市〉。その会場となる館鼻漁港に面して建つ〈漁港ストア〉では、麺類やおにぎり、おでんなどの飲食メニューを提供しているほか、子どもたちの文具やおもちゃなども販売しています。1949年の創業以来、漁業関係者だけでなく、八戸市民に長年愛されている〈漁港ストア〉の魅力に迫ります。

writer
齊藤紘也-ライター養成講座修了者

2025年開催【ライター養成講座】受講修了者

青森県三戸郡三戸町出身
・20代
・会社員
趣味は映画鑑賞

八戸市民から愛される漁港ストアに行ってみた。

3月から12月の毎週日曜の朝に開催されている、八戸市の巨大朝市〈館鼻岸壁朝市〉。その会場となる館鼻漁港でひときわ目を引く黄色い建物が〈漁港ストア〉です。

黄色い外観が目立つ〈漁港ストア〉。

この日は朝市が開催されていませんでしたが、お客さんで賑わっていました。

メニューは32種類と豊富。

店内に入って、食券機で食券を購入します。
メニュー数が多く、どれも魅力的で迷いましたが、一番人気の野菜天そばと、海鮮支那そばを注文しました。食券を店員さんに渡し、番号札を受け取り、番号が呼ばれたら受取口に料理を受け取りに行くという方式です。

注文した料理を待っている間、店内を散策していると……

子どもが遊べるようキャラクターものの乗り物型ゲームや、アーケードゲームがありました。こういうところも愛される理由なのではないでしょうか。

お冷は蛇口をひねって、ワンカップ酒の容器に入れる方式でした。
お店のいたるところに昭和レトロを感じますね!

店内を散策していると、番号が呼ばれ料理が提供されました。

海鮮支那そば(760円)。メンマ、ナルト、わかめに加えて、ちくわといかのげそ天という個性的な具が入っていました。

さっそく食べてみると、醤油ベースのスープが、細麺に絡みます。
げそ天やちくわにスープがしみ込んで、とてもおいしかったです。

一番人気の野菜天そば(680円)。
野菜天ぷらは玉ねぎとニンジンが入っていました。

一番人気の野菜天そばのおつゆは、海鮮風支那そばと似ているところがあり、あっさりしている印象を受けました。

漁港ストアのこだわりと取り組み。

長年多くの人たちに愛されている漁港ストアの料理について教えてくれたのは、創業者の孫で、現在は漁港ストアで働く後藤さん。

「私がここで働くきっかけは東日本大震災でした。震災からの復旧・復興に取り掛かるタイミングで手伝ったのですが、祖父が創業し、地域に根付いた漁港ストアを守っていきたいと思ったんです」

後藤さんから、個人的に印象に残っていたそばたれのこだわりを聞いたところ、「たれは現場で働いている人たちの塩分補給と労をねぎらうためしょっぱいめに設定されており、パンチのある味にして他店との差別化を図っている」ということでした。

また、もともと他のお店から購入していた麺類ですが、2018年11月に麺類、そばたれ等がすべて自家製になりました。後藤さんが管理者を務めている就労継続支援A型S・ラインで就労している利用者さんの仕事を確保するため、地域貢献と捉えて、就労の機会を提供するという観点から就職支援の利用者さんが製造しているそうです。

これから漁港ストアをどのようにしたいかという質問に対して、後藤さんはこう話してくれました。

「昭和レトロのような雰囲気は変えずに、八戸の観光スポット的な役割を担っていける飲食店にしたいです。日曜日には朝市に訪れた観光客も寄りますし、県外に出ている人たちが来てくれることもあります。そういう人たちが再訪したときに、懐かしいと思っていただけるような場所であり続けたいと考えております。

また月一回、感謝の日という麺類を半額で提供するイベントをゲリラで開催しています。地域の人たちや常連さんには、そうしたかたちで恩返しをしています。昔ながらの味と雰囲気を大切にしながら、このお店を守っていきたいです」

今回漁港ストアを取材してみて、昭和レトロな雰囲気と、思い出の味を引き継いでいることが、長年多くの人から愛される理由なのではないかと感じました。

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